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「共感セッション」の基盤となる考え
〜NVC:Nonviolent Communication 非暴力コミュニケーション〜

「共感セッション」は、

『Nonviolent Communication (NVC) / 非暴力コミュニケーション』(以下略称 NVC)という考え/メソッドをベースに行っています。

​ここでは、「共感セッション」への理解を深めてもらう目的で、私なりにNVCを紹介しています。

NVCに興味が湧いた方は、ぜひ以下の本を読んでみてください。

一生役に立つ、コミュニケーション法であり、自分のあり方を説いた本です。

NVCの提唱者:マーシャル・ローゼンバーグの唯一の著作

『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』マーシャル・B・ローゼンバーグ(著)

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NVCとは、

暴力や対立、偏った物の見方をしないで、人を思いやる実りある対話へと導くためのコミュニケーション法。

自分では「暴力的」ではないつもりで話していても、口にした言葉が、

相手ばかりか自分自身をも傷つけたり苦しめたりするきっかけとなることもある。

(抜粋:『NVC 人と人との関係にいのちを吹き込む法 新版』マーシャル・B・ローゼンバーグ)



まず、NVCには大切な4つのステップがあります。とってもシンプルです。

1.観察すること

2.感情に意識を向けること

3.欲求を認識すること

4.要求を伝えること

どれも大切なステップですが、「共感セッション」では、特にこの2つを丁寧に扱っていきます。

2.感情に意識を向けること

3.欲求を認識すること


では、なぜこの2つを丁寧に扱うのかを少しお話しします。

まずは、「感情」。

今、自分はどんな感情を持っているのか、何を必要としているのか、人に伝えられますか。

そして、変わりゆく感情を、必要な時に抱きしめられているでしょうか。

残念ながら、私たちは、感情を大切にすることや感情を人に伝えることを良しとされない環境で育ってきました。

今感じていることよりも、役割や立場、目の前のやらなければいけないことを優先します。

そして、相手にもそれを求めます。

感情を優先するよりも役目を果たすことを優先することを覚えています。

そして、そのほうが周囲からの評価も得られることが多いです。

感情を周囲に伝えることは、成熟した人間のすることではない、

と思っている人もいるかと思います。

空気の読めない自分勝手な人というレッテルを貼られるかもしれません。

例えば、職場で「やる気が出ない」と言ったり、そのような態度を見せることは難しいのではないでしょうか?

さらに、その状態を尊重されるというのは、夢のまた夢のような気がするかもしれません。

なぜこんなにも感情と言っているかというと、

感情をおろそかにすると、自分にも相手にも暴力的になっていくからです。

ここでいう暴力的とは、罵るような言葉や蔑むような態度のことだけではありません。

感情を大切にしないで、欲求を認識しないと、以下のような表現につながる可能性があります。

(例)

自分に対して:

「なんであんな言い方しちゃったんだろう」

「親として良くない態度だった」

「仕方ないよ、気にしない」

「また無駄な時間過ごしちゃった、怠けてるな」

相手に対して:

「なんでそういう言い方するの?」

「普通、これくらいわかるべきでしょ?」

「いつになったらやるの?」

「仕事や学校には遅刻するべきじゃない」

「嫌ならやめてもいいんじゃない?」

「落ち込まなくても大丈夫だよ」

「とりあえず美味しいもの食べようよ」

など


NVCでは、すべて暴力的なコミュニケーションになり得ると考えられます。

そして、これらの言葉には、感情を表す表現は、一切入っていません。

思い当たることはありませんか?

ちなみに、私はこういったコミュニケーションの常習者でした。


自分にも人にもかけている言葉は、その一つでは大きなダメージを持たないこともあります。

しかし、その時抱いた小さな違和感は体に残っていきます。

次第にその積み重なったものが、「私はこういう人間である」と思い込ませていきます。

そのうちに、自分がどう感じていて、何を大切にしているのかがわからなくなります。

すると、自分のことや相手にやってほしいことをうまく伝えることは、とても難しくなってしまいます。

なぜなら、自分でもわかっていない事を相手に伝えることは難しいですし、

それを相手に理解してもらおうというのは傲慢とも言えます。


そのもどかしさを、

ある人は怒鳴ることで表現するでしょうし、ある人はひどく遠回しに表現し、

ある人は黙りこくり、ある人は同調し、ある人は愛想笑いで表現するかもしれません。

では、次に「欲求」についてです。

上の(例)を、もう一度見てください。

NVCの考えでは、

感情と同じく、欲求(必要としていること)に繋がる言葉も、一つも含まれていません。

欲求(必要としていること)は、いつも感情の後ろに隠れています。

なので、感情に意識を向けることで、次第に欲求(必要としていること)に繋がることができます。

欲求(必要としていること)が分かると、自分や相手に優しくなれます。

そして、どんな状況でも、自分や相手を責めることなく、思いやりを持ちながら、

自分の欲求も相手の欲求も満たす可能性を見出せます。

これは、相手を自分の思い通りに動かす事とはまったく違います。

また、自分が諦めたり、妥協することともまったく違います。

もっともっと豊かで未来のあるやり方です。

そして、本来は、みんなそれを出来る力を持って生まれています。

​ただ忘れているだけです。

これが、NVC/非暴力コミュニケーションで大切にされている「感情」と「欲求」の考えです。

「共感セッション」は、この考えをベースにしています。

「完全に自分の話を聴いてもらった」を経験すると、満たされた気持ちが湧いてきます。

「話を聴いてもらった=寄り添ってもらった」ことを知識ではなく、自分の身体と心の経験として得ると、

自分もそのコミュニケーション方法を学びたいという意欲が湧いてきます。

準備が整ったという感じでしょうか。

NVCは、一生使える、具体的で、実用的なコミュニケーション方法です。

そして、方法である以上に「自分のあり方」のトレーニングでもあります。


「共感セッション」を通して、NVCを学びたいと思っていただけたら、これこそ私の喜びです。

決して善人になりたいわけではありません。

そうあれたら良いのですが、私は普通の人間なので、善人を目指しだすとプレッシャーを感じます。​

ただ、自分にも相手にも平和的なコミュニケーションを学ぶ仲間が増えることは、

私自身が平和な世界で生きることに繋がるから嬉しいのです。



最後に。

NVCは、CNVCという認定トレーナーのみが『NonviolentCommunication非暴力コミュニケーション』を掲げて活動することが許されています。

私は、CNVCトレーナーではありません。

そして、NVCスピーカーとしては、まだまだ修行中です。(日々、真摯にプラクティスしています)

それでも、このような場所を作ろうと思ったのは、

私が発信することで、必要としてくれている人に届くかもしれないから。

そして何より、多くの人にとって必要だと信じているからです。

初めは微力であっても、必ず大きな波となって平和と愛の和が広がっていくことを夢見ています。

「共感セッション」では、NVCのことを全く知らなくても問題ありません。ご安心ください。

必要に応じてNVCのこともお伝えしながら、進めることもあります。

NVCへの間違った理解を生まないようにも、細心の注意を払ってこのページを作成しました。

また、この文章には、一切の評価を交えずに表現しきれなかった箇所もあるかもしれません。

細心の注意を払いましたが、自分でも気がつかないうちにしているかもしれません。

もし、気になる箇所がありましたら、どうぞ教えてください。

それほど、「当たり前の表現方法」には、評価、レッテル、思い込みなどがすり込まれていると感じています。